葉子は訪問先の会社で
「物件確認は定休日以外毎日やっています。ホームページ開設して5年になりますが成約数と売り上げは毎年右肩上がりです」とテンションの高い若い社長様から聞かされていた。
毎日の物件確認に驚いた葉子はその理由を聞いた。
若い社長は現在利用しているホームページシステムを決めるまで約1年の時間を費やしたという。導入していないにも関わらずシステム会社が開催する年4回の勉強会に1年間参加したのだ。
なぜそんなに慎重だったのか聞いてみると。
勉強会に参加することで導入会社の成功事例やホームページ運営の大変さなどを導入前に学ぶことが重要だと思ったからだと言った。
「システム会社が主催する商品説明会や来店デモは余り参考にならない」と若い社長はズバリ言う。理由は商品の良いことばかり言うだけでなく、ゲスト体験談がいつも同じ人だったりとアテにならない場合が多いのだと。
実際に利用する会社が集まる勉強会が情報収集に最適だそうだ。「僕はずうずうしいので懇親会も参加しましたよ。今でもその方たちとお付き合いしています。各地から熱い人が集まっていましたね。成功している会社やそうでない会社もワイワイガヤガヤと交わした体験談は今の私の経営に役立っています」。
その会社の成功の秘訣は
1)物件確認(定休日以外は毎日物件確認)
2)写真(システム導入と共に一眼レフデジカメを購入した)
3)ブログ(ブログから自社サイトへのアクセスが全体の半分くらいある)
だと言う。
その勉強会で分かったことは
1)物件確認をしっかりやっている会社のほぼ全社がネット集客で成功していることが4回の勉強会で分かったと言います。勉強会主催者の社長は最低でも週1回は物件確認を励行するようにと言っていた。とにかく物件確認をやることが成功の近道と繰り返していました。導入したら毎日物件確認を実践すると決めていた。
・それを実行するために物件掲載件数は上限100物件と決めていた。
・管理物件の空室を40〜50件。
・ハウスメーカーの賃貸物件を40〜50件と多くない掲載件数だ。
・これ以上だと3人で掲載物件の質にこだわるのは無理だと思ったからだと言う。
・管理物件は成約すると自社で分かるので成約したらホームページから落とす。
・ハウスメーカーの物件は成約になったら先方からFAXをもらうことにしている。
この繰り返しが成功の要因と言い切る。
つまり、ハウスメーカーと良い関係が構築できれば実際は先方教えてくれるので電話をすることなく毎日物件確認をすると同じということになるということだ。
2)システム導入と共にデジカメは一眼レフを購入した。写真は近隣他社と差別化に最適だそうだ。同じシステムを利用する会社の方を訪問して教えを乞うたという。
3)ブログはGoogleが拾ってくれるのでブログ経由がアクセスの半分の時もある。徹底してポジティブな内容を書くのだと。
「新鮮な物件があるとお客さんは知っているので、掲載物件が実際に紹介できるかどうか分からない近隣他社に行かないのです。今は年間300組以上成約しています。特別なことかどうかわかりませんが物件入力、写真撮影と編集は自分も含めて全員ができます。これはチョッと自慢です」と高テンション社長は大きな声で笑っていた。
アンケートの回答
1)操作運営する人数 3名
2)物件登録数 80〜100物件
3)物件取扱エリア 1駅
4)取扱エリアの対象人口 5万人
5)1物件平均写真枚数 50枚
6)1物件説明文文字数 1000字以上
7)接客はどのようにしているか システムの接客機能
8)※平均反響数(月) 40〜50件
9)※成約数(月) 20〜30組
10)ポータルサイト活用状況 利用ぜず
11)ポータルサイトの反響数
12)SNS利用情報 ブログ、フェイスブック
13)システム操作性 使いやすい
14)システム会社のサポート 月2回の安心電話サポートがある
15)運用で苦労していること 全員のレベルを合わせるのに3ヶ月要した
「すべてにおいてチョッと時間が掛かりそうだ。甘かったかしら」と葉子も青山航平と同じようなことに重い足取りで訪問先をあとにした。
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