いかにして問題をとくか（Gポリア）
いかにして問題をとくか
葉子は社長の黄田川から自社ホームページの運営をまかされたことに責任とやり甲斐と同時に不安を感じていた。
どんなやり方でいくか考えた。
もしドラ（本小説は『もしドリ』ですが）のようにドラッガーのマネジメントか、それともランチェスターの絞りと集中かとも考えた。
だが葉子は以前読んだことがあるＧポリアの「いかにして問題をとくか」とKブランチャードの「１分間エンパワーメント」を活用してみることにした。
理由は葉子自身だけでなくこれから起こる数々の障害に立ち向かうために「みんなで考え、決定して、行動したい」と考えたからである。
それにはスタッフの力を最大限に引き出す方法を取り入れることにした。
問題を理解すること
１、問題を理解すること
こらから黄田川不動産のホームページをどうするか？。
近隣のほとんどの不動産会社がホームページを持っている。
ホームページ後発の黄田川不動産が近隣同業者と戦わずして勝つには明確なコンセプト必要になる。
葉子は黄田川不動産が近隣同業者と違う独自のコンセプトを決めることが重要だとみんなに伝えた。
今週も黄田川不動産ではホームページ運営会議が始まった。
「当社のホームページのコンセプトを決めたいと思います。
私は黄田川不動産は近隣同業者と違うコンセプトで
ホームページの運営するのが成功の近道だと思います。
それをみんなで考え決定して行動していきましょう」と言った。
この本のやり方を書き出した。
１章の「問題を理解すること」としてポリアは次の方法を示している。
１）未知なものは何か？。
２）やっているモノ（データ）は何か？。
３）データから得られたやり方を分類分解せよ。
４）分類分解された結果で競合しないものは何か抽出せよ。
５）抽出結果を精査、他に新たな未分類はないか探し出せ。
６）できるだけ１枚の紙やボードに図や文字で書き出せ。
１）未知なモノは何か
これはライバル、つまり己の敵は誰か知ることだと葉子は説明した。
ライバルとなりそうな近隣同業者はどこか、何社あるか？。
ただし黄田川不動産より規模の大きな同業者を除くことにした。
今は敢えて、大きいところとは戦わずに無視することに決めた。
自社より大きな会社と無益な戦はしないことを全員に告げた。
自社ホームページを軌道に乗せて生き残ることだと言った。
SMALL is STRONGだ。
その条件で次の５社がホワイトボードに書き出された。
２）与えられているモノは何か
つまり敵を大胆に定めて詳細に分析することです。
そして敵となる相手は何をやっているかを知ることだ。
実際に各社の営業内容は何か？。
経験とカンを最大限にはたらかせてボードに書き込んだ。
・アイエステート（賃貸仲介、賃貸管理、従業員６名）
・宝泉商事（売買仲介、従業員２名）
・山一不動産（賃貸仲介、賃貸管理、売買仲介、開発、従業員５名）
・ミディアム（賃貸仲介、従業員３名）
・友愛地所（賃貸仲介、賃貸管理、売買仲介、従業員４名）
ホワイトボードに書いていった。
３）データからやり方を分類分解
これは、その５社がどんなホームページ運営をしているか。
相手のホームページを丸裸にしましょう。
賃貸（居住用、事業用）
売買（戸建、マンション、土地）
で分類してみた。
１）アイエステート
賃貸居住用－物件数700、毎日更新、写真平均10枚、ブログ全員で毎日更新
２）宝泉商事
売買全般ー物件数5、最終更新日2015/03/18、写真1枚、ブログなし
３）山一不動産
賃貸居住用、売買全般ー物件数100、毎日更新、写真平均20枚、社長ブログ毎日更新
４）ミディアム
賃貸居住用ー大手ポータルサイト物件転載
５）友愛地所
賃貸居住用、売買全般ー物件数50、最終更新日不明、写真平均2枚、ブログなし
４）競合しないものは何か
５社のホームページ調査で賃貸事業用はどの会社もやっていないことが分かった。
まず第１候補として「賃貸事業用専門ホームページ」が絞られた。
５）未分類はないか
「未だ他に見落としたことがないか」葉子はみんなに意見を求めた。
簡単に決まったかに思われたその時。
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