もしドリ28話 売買ホームページに売主がやって来た

売買のホームページで売主が次々とやって来る

黄田川不動産の社長、黄田川は新たな計画を練っていた。
まだスタートして1ヶ月足らずの売買サイトが好調だからだ。

何が好調かと言うと。
売買のホームページを開設して、
売主から専任や一般で掲載を依頼を委託されたからだ。


1ヶ月強で専任1件、一般2件を受託したのである。
今や黄田川不動産のホームページは売主やオーナーが主役になっている。


黄田川は自身の営業力とネットワークでここまで何とかやってきたが限界を感じていた。
だから売買のホームページで経営を盤石にしたいと考えていた。
だがいろんな不動産会社やホームページ制作会社のサイトを検討した。
しかしどれも、賃貸のホームページを売買に変えただけのモノだった。
一生に一度の買い物をA4いち枚の物件詳細で紹介するスタイルに納得ができなかった。


折込みチラシがホームページで冊子のように

たまたま賃貸のホームページ制作会社が新しい売買のシステムを開発したことを聞いた。
資料を請求してシステムの内容と利用会社を教えてもらった。
「オレがやりたいのはこれだ!」と黄田川は即決導入した。

※画像をクリックすると拡大します
黄田川不動産は大手不動産会社と同じホームページを運営している


売買は大手不動産会社が圧倒的に強いことは分かっている。
理由は
・徹底的に金を掛けてホームページを運営している。
・物件ごとに折込みチラシをホームページで冊子のようになっている。
・ポータルサイトや通常の不動産のような詳細がA4、1枚のようなものとは違う。
・契約の電子化になれば接客も電子化になり無店舗化時代がやって来る。
・接客の電子化になれば大手不動産会社のようなホームページが必要になる。
黄田川も大手不動産会社のようなホームページで物件紹介したいと思っていた。


物件数ではなく数少ない専任だけを掲載するホームページが欲しかった。
専任でも一般でも受託できればレインズや仲介業者への紹介も可能だからだ。
黄田川は「専任を預かって決められないなら不動産屋として失格」が持論だ。
不動産会社の経営者なら当たり前の考えなのだが・・・。


自社物だけをホームページに載せたら売主が

売買のホームページをスタートして1ヶ月、売主がやって来るとは思っていなかった。
来店した売主は「大手より近所の不動産屋さんに頼みたかったから」と理由を話してくれた。
そういうお客様も意外にいることも分かったいた。
売主から安定して受託できれば会社の経営がかなりラクになる。


黄田川は大きな手応えを感じた。
そして「このやり方なら賃貸で管理を増やせるかも知れない」と携帯である男に連絡を入れた。

この小説は事実に基づいていますが登場人物や会社名は仮名です。

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